親が病気で亡くなり、生命保険会社から保険金を受け取ったのですが、その明細を見ると死亡保険金以外に入院給付金など色々書いてあるのですが、これは全部、死亡保険金の非課税枠の対象となるのでしょうか。生命保険契約における死亡事故を原因として受け取った保険金の課税関係について生命保険契約に基づき保険金を受け取った際の課税関係についてはまず、契約者、被保険者及び受取人が契約書上どのようになっているか、給付金ごとの給付原因・内容の確認が必要です。以下、事例に基づき一般的な課税関係を例示します。1 父親が契約者兼被保険者で保険金受取人が母の場合 お父様が契約していた生命保険契約に基づき、お父様が亡くなったことにより受け取った死亡保険金の原則的な課税関係は以下の図のとおりで、お父様の相続税の課税対象資産(みなし相続財産)となります。但しご存知かと思いますが、生命保険金については原則として非課税枠(法定相続人の人数×500万円)の範囲内については非課税となります。(相続税法12条)※お父様が亡くなった際の死亡保険金以外の保険金については以下で別途解説します。2 母親が契約者兼受取人で父親が被保険者の場合 この場合については、母親が契約者(保険金の拠出者)かつ受取人であるため、保険金の課税関係は一時所得となります。そのため保険金の所得の計算は以下の算式により他の所得(給与や公的年金等も含む雑所得等)と合算した上で課税対象となります。(一時所得の算定式) [受取保険金の金額 ー 支払った保険料の金額 ー50万円(特別控除)] × 1 / 2 母親が契約者で、被保険者が父親で受取人が長女の場合この場合、契約者(保険料拠出者)が母親で、保険金受取人が長女のため、母から長女に贈与があったものとして贈与税が課税されます。受け取った保険金の中で、死亡保険金以外に入院給付金や手術給付金などが含まれていた場合の相続税の課税関係について先程の例として相続税の課税となるケース(パターン1)でご説明しますと、振り込まれた保険金の明細を確認頂くと、死亡保険金以外に生前のお父様のご病気で入院等された場合などに入院給付金等が併せて振り込まれている場合があります。これらについては、本人の生前中に保険契約に基づき給付事由が発生したものでいわゆる死亡事故を起因とした死亡保険金ではないため、別途課税関係の整理が必要となります。(以下はあくまでも一般論のため厳密には生命保険契約の内容を確認の上、課税関係を判定する必要があることに留意してください。)(死亡保険金と併せて受け取った入院給付金等の課税関係について)(所得税)亡くなったお父様の生前のご病気による入院等に起因して、生命保険契約に基づき給付される入院給付金は、お父様に帰属する所得を構成することとなりますが、所得税法施行令第30条の規定により、「身体の傷害に基因して支払を受けるもの」として非課税所得として取り扱われ所得税は課税されないことになると考えられます。但し、亡くなったお父様の準確定申等告において医療費控除を受けられる場合に、当該医療費を補填する保険金がある場合は、補填される部分に相当する医療費は医療費控除の対象とならないことに留意が必要です。(相続税)亡くなったお父様の死亡保険金とともに併せて振り込まれた入院給付金等については、先述のとおり死亡保険金ではないため、相続税の計算上生命保険金の非課税枠となる金額の対象外となり、なおかつ本来お父様が生前に受け取るべき金額の未収金という取り扱いとなるため相続税の課税対象となることに留意が必要です。但し、当該保険金の補填の対象となるべき医療費等について、相続開始時点において未払となっており、被相続人の確定した債務といえるものであれば、相続税の純資産価額の算定上債務として控除することとなります。生命保険契約で予め定められていた死亡保険金受取人と別の相続人がその金額を死亡保険金受取人から保険金額を受領した場合。生命保険金は民法上の相続財産ではないため、遺産分割協議の対象となりません。そのため相続税法においてもみなし相続財産としてその課税対象としています。また生命保険契約にかかる死亡保険金については、受取人が生命保険契約に基づき受領する権利を有する財産であるため、受取人以外の相続人が、例え相続人全員の協議により当該保険金相当額を、受取人から受領した場合には、一旦保険契約で定められた受取人が、受け取ったことに対する相続税の課税を受けた上で、改めて当該受取人から最終的に受領された他の相続人に贈与したものとされて贈与税が課税されるという最悪の結果を招くことになるおそれがあるため、相続人間で、その他の財産遺産分割協議において、死亡保険金の金額や受領者のことも念頭に協議されたい場合は、事前に税理士に確認しながら遺産分割協議を進めて頂くことを強くお勧めします。当事務所は、そのような疑問点も含めてお問い合わせ頂けましたらまずは無料相談のご対応をさせて頂きますのでご検討頂けましたら幸いです。